Theater

1月 10th, 2012
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『エンディングノート』
★★★★★

この映画、おわかりの通りドキュメンタリーであるからしてファンシーなCGもなければドンパチもなし、
おとぎ話でもない訳ですが、言ってみればある種のラブストーリーと銘打つ事は出来るかもしれません。
と、いうか愛なしでは見れず語れず、それがなければこの膨大な映像ストックは無かったでしょう。

ドキュメンタリー映画と言ってしまうと、堅苦しく肩が凝って眉間にしわを寄せる印象があるとしても、
コレはれっきとした映画であり、映画館で見るもので、
テレビで見受けられるドキュメンタリー番組とは一線を引くモノであります。
これはドキュメンタリー“映画”であって、
それ故にエンターテイメントとして十分に楽しめるカタチにアウトプットされているのです。
ストーリー、構成、音楽、編集、映像インパクトどれもこれもビビビッと、しびれました。
といっても自分は、映画のこう言った小難しい事は良く分からんで、
ボーッと見ている種の人間なので、なんとも説得力がないわけですが、
ひとつ強烈に感銘を受けたのは「編集」でした。
ただ漠然と「この映画、特に編集がマジですげぇ。」と脳裏にバツンバツンとリピートされ
完全に刻まれてしまいました。
この辺はもちろん実際に見ていただかないと分からないのですが、
この見事な「編集」の妙がエンターテイメントしているんじゃないか?と。
「映画とはそう言うもんだ。」と、どこからか聞こえてきそうですが…。
メインのお父さんとその家族のキャラクターが、そもそも十分”エンターテイメント家族”バリバリで
面白いんですが、とにかくこの「編集」無くしてはここまで引き込まれなかったでしょう。

映画の内容に関してはいろんな所でコメントされているでしょうし、
要約出来る程の学も当方持ち合わせていないので書けませんが、
この「編集」に関してはとにかく驚いたので、
何かの衝動にかられるがごとくキーボードを打ってしまった次第です。

それからこの映画、俗に言うハンカチ片手にコレもんで嗚咽的な
「泣ける映画」とはちょっと違う印象でした。
パッと思いつく自分の印象は“教育コメディー”と言うと馬鹿にされそうですが、
何となくそんな風に思った次第です。
今後自分も確実に我の死に直面する訳ですが、その際の良きアドバイスを頂いたと。
「今後の自分の歩みを見直す」とか大袈裟ですが、変わりっこない未来を少し考えちゃったりしました。

自分を知る方々は、「去年父を亡くした状況が映画と重なって、
人より多めに気持ちが入っちゃってるんじゃねぇーの?」と過るかもしれませんが、
それは無粋です。

メディア:
 

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