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6月 18th, 2012
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ワタシの部屋に親父の写真が飾られるようになってから1年になる。
今日の一周忌で親戚連中は口を揃えて「もうあれから1年か。早いねー。」と言っていた。
まあ、早いか遅いかで言えば早かったような気がするが、過去なんて”死”に限らずそんなもんだ。
こんな事を書くと子供っぽく思われがちだし、
「そんなもんだよねー。」と、あるあるネタとして軽く扱われるのは十中八九間違いないが、
「親父はまだ”居る”気がする。」という事だ。と公言する事も何の憚りも無い。

というのも、ワタシは高校卒業してすぐに実家を離れ、一人暮らしを始めた時から
実家には寄り付かないという癖がついてしまった。
要するに両親に頻繁に会うという生活はそもそもしていなかった。
なんというか、東京の人がわざわざ東京観光で東京タワーに行ったりしない感覚と同じで
実家に帰ればとりあえず”居る”訳なので、用事がなければ行かなくていいかという事だった。
電話も殆どしない。コレは幼少期からそうだった。
帰りが遅くなれば電話をしろと言われ、兄と弟はしっかり一報入れていたようだが、
ワタシは面倒だったのでやらなかった。多少の照れもあった。

そんな感じだったから、今でも実家に帰ると「おっ、良之来たかー。コンピュータ見てくれ。」って出てきそうだ。
でもあれだな、実家よりも自分の家に居る方が”実家には親父が居る”と思えて仕方が無い。
もちろん、死んだ事は認識しているし、葬式もやったし、火葬場も記憶している。
悲しいとかそんな事ではなく、今現在まだ存在を感じているということ、ただそれだけだ。

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